合わせガラスは、間に破れにくいフィルムをはさんで接着したガラスです。防犯に効果があり、割れた際の飛散を防止するので万一台風などの災害時に割れても安心です。リフォームや壊れた窓の交換で合わせガラスにご興味をお持ちの方に、おすすめの合わせガラスの種類と特徴を紹介します。

旭硝子の「セキュレ」は盗難・台風お見舞金制度がついた防犯・防災ガラスです。2枚のガラスの間に特殊フィルムをはさむことで強度を増し、貫通されにくいようになっています。万一空き巣が窓を割って窓の鍵を開けようとしても簡単には貫通されないガラスのため、鍵が開けにくく、外部からの侵入に時間がかかります。空き巣を防ぐために有効なガラスですが、万が一ガラスが割られて盗難の被害にあった時には、上限金額までの範囲でお見舞金をもらうことが出来ます。また、盗難被害がなくガラスが壊されただけの場合や、台風などの風災でガラスが壊れた場合にもお見舞金が支払われる保証でダブルの安心が得られます。

特殊フィルムの厚さは0.76ミリ（30mil）・1.52ミリ（60mil）・2.28ミリ（90mil）の三種類あり、防犯グレードではレベルⅠ・レベルⅡ・レベルⅢとなっています。フィルムが厚くなるほど合わせガラスが強固になり、防犯レベルが上がります。さらにレベルが高いガラスの方が盗難時のお見舞金の上限も高く設定されてあり、お見舞金の上限額はそれぞれ10万円、20万円、30万円になっているので、より高いものが盗まれた時にも対応できるようになっています。防犯性だけでなく断熱性も高めるためには、空気の中間層を作ったものもあります。「セキュレペア」や「セキュレサンバランス」などのペアガラスのバリエーションでより快適な窓ガラスにすることができます。

同じく旭硝子の「ラミセーフ」は、2枚のガラスの間に特殊フィルムが接着された頑強な合わせガラスです。ガラスの間に接着されている柔軟で破れにくい特殊フィルムがガラスの貫通を強力に遮り、外部からの侵入をしっかりとガードします。万が一ガラスが壊れた時にも、高い飛散防止効果でガラスが飛び散ることがなく、割れたガラスによるケガがしにくいようになっています。ガラスの間の特殊フィルムは、一般的なガラスと同じ明るさを保ちながら99％以上紫外線をカットする機能がついているので、大切なインテリアの日焼けなどの心配が少なく室内での日焼けが心配な方にもおすすめです。フィルムの厚さは0.76ミリ（30mil）・1.52ミリ（60mil）・2.28ミリ（90mil）から選ぶことができ、特殊フィルムが厚いほうがより強固になっていくので、必要な防犯レベルでフィルムの厚さを選べるようになっています。さらに特殊フィルムを厚くすることで防犯性能をアップさせたタイプが「ラミセーフセキュリティー」です。合わせガラスをつけたい窓の位置など、用途に合わせて熱線吸収（日射を吸収して冷暖房効率を上げるガラス）や熱線反射（表面に金属酸化物を焼き付けて日射を反射し冷暖房効率を上げるガラス）、網入り・線入り（火災時に飛散防止効果のあるガラス）などのプラスしたい機能のバリエーションから選ぶこともできます。安全性を重要視する関西国際空港旅客ターミナルビルにも採用されているガラスです。

合わせガラスの施工にかかる時間と料金は施工場所などの状況やガラスの種類によって異なります。作業時間はガラスを取り付ける窓の状況で変わってきますが、通常は30～60分の間で作業が完了します。窓ガラスの交換作業時間に何日もかかってしまうというようなことはなく、スムーズに作業が完了できます。合わせガラスは現場での切断が難しいガラスなので窓の大きさに合わせたオーダー品になり、注文してからガラスが届くまでには１週間かかります。在庫があればすぐ施工可能なガラスとは異なるため注意が必要です。施工料金は「ガラス代（見積もり要）+作業代9,200円」です。固定金額の作業代にそれぞれのガラス代金がプラスされたわかりやすい料金になっています。ガラス代は窓の大きさによって金額が変わり、ガラスの種類ごとの1㎡辺りの単価に窓ガラスの広さをかけるとガラス代が計算されます。